虫歯について

 一般的にエナメル質の脱灰*1が起こるpH*2は5.5〜5.7付近とされていますが、象牙質、セメント質、幼若永久歯、乳歯の場合は、pH5.7〜6.2程度で脱灰が始まると考えられており、歯質の条件からう蝕*3になりやすいといえます。プラーク(歯垢)が形成され歯面に付着すると、食物を摂取するたびに、プラーク中の細菌は食物中の糖分を分解して酸を産生し、プラーク中のpHが下がることになり歯面は脱灰されます。

 

*1 脱灰・・・歯のエナメル質などからリン酸カルシウムの結晶が溶出する現象。

*2 pH・・・酸性度を示す水素イオン指数。

*3 う蝕・・・うしょく。虫歯のこと。